鯖江市 空き家調査・改修プロジェクト(1)

 「空き家利活用マッチングプロジェクト」の一環で、福井県鯖江市と日本建築設計学会、そして大阪工業大学、近畿大学、神戸大学、福井工業大学が共同チームで鯖江市内の空き家を対象とする実測調査・改修提案のプロジェクトに参加しています。

 2015年の鯖江市内の空き家視察にはじまり、翌年2016年5月にはプレ調査を実施しました。同年8月、4大学合同で全22軒、神戸大学遠藤研究室では7軒を対象とする本格的な実測調査を行いました。実測による図面作成や空き家持ち主へのヒアリング調査を実施し、各軒の建築、設備、状態等の情報の収集、整理を行いました。

 その後、調査対象のうちの1軒に対して、空き家を活用した改修提案を行いました。

「土間キッチンのあるサマーオフィスの提案」

対象物件は母屋と離れの棟を持つ建築様式であり、以前は事務所として使われていました。伝統的な木造住宅であり20年間ほど空き家の状態が続いていながら、建具なども良好な状態でした。

損傷が見られた洋間の床を撤去し土間の空間をつくり、玄関のアプローチ、和室、外部の畑を一体的につなぐような土間キッチンを中心とするサテライトオフィスを提案しました。

 同年12月には福井県鯖江市役所にて、空き家所有者約60人や鯖江市長らが会した改修提案の発表会が行われました。鯖江市内の空き家利活用により関心を持っていただけるような、模型やスライドを用いたプレゼンテーションを行いました。

 この鯖江市の空き家プロジェクトは来年度以降も引き続き取り組み、空き家利活用のモデルケースの提案、実験にも取り組む予定です。


主催:日本建築設計学会  鯖江空き家調査特別委員会

参加大学:大阪工業大学 近畿大学 神戸大学 福井工業大学

業務委託者:福井県鯖江市

場所:福井県鯖江市内

神戸大学 遠藤研究室

神戸大学大学院工学研究科建築学専攻 建築設計・環境デザイン研究室 Kobe University Endo Laboratory